わかりやすい説明とは

Askから。

 

 

「説明するのが大の苦手なんだけど(泣くくらい嫌)、克服の仕方ってある?」

 

 ある!苦手な部分がどこにあるかで克服の仕方は変わってきます。


 まず、苦手な部分で簡単に考えられるのが、

①自分の中で整理できていない

②説明中にわからなくなる

③説明中の相手のリアクションで自分のペースが乱される

の3つ。

 

 説明には、

  • 相手の理解度の想定
  • 整理
  • 出力
  • 対相手

という段階があります。

 

 

 

 順番に克服の仕方を考えていきます。

 

 


①自分の中で整理できていない

 これは、言いたいことが色々あってごちゃごちゃしちゃうとか、実は自分でもよくわかっていないとか、そういう課題。

 克服の仕方は、説明を全部箇条書きにする→並び替える→できるだけ削る

 この方法で、自分の理解していることが視覚的にわかるから客観的に見れます。思いついた物からじゃんじゃん書いてほしいです。

 ポストイットに書いたりスマホやパソコンのメモ機能がおすすめ!途中で「あ、この時これ注意しなきゃいけないんだよねぇ」「これ忘れてた、大事」とか並び替えられて便利なので。

 できるだけ削るのは、書き出したものの中から重要なものを絞り込むため。説明が長くなると話す側も聞く側も何が大事かわかりにくくなっちゃいますから。(それ、まさにこの回答じゃない?と自分でドキッとしました笑)

 説明の背骨となる部分をはっきりさせる作業です!

 


②説明中に分からなくなる

 これは、どこまで説明すればいいのかとか、説明しているうちにどこを話しているのかわからなくなってしまうとか、そういう課題。

 克服の仕方は、「箱」と「流れ」!覚えておけばいいのは「箱」と「流れ」!それだけ!

 箱、というのはこれから何を説明するのか先に紹介してから内容を話すということ。大きな箱の中に小さな箱があることをイメージするとわかりやすいです。

 例として、ホットケーキの作り方を説明します。

 用意する箱はこちら。

 説明の順番はこちら。

ホットケーキの作り方を説明するよ

材料と手順を話すね

材料はこれ、手順はこう

といった感じ。

 

 もうひとつ例を出すならこの回答。

 用意する箱はこちら。

 説明の順番はこちら。

克服の仕方あるよ!

①②③の箱を用意したよ

順番に話すね

となっている。

 

 次に流れについて。これは単純。大きい箱→小さい箱箱の紹介→中身の紹介。中身も順番に。

 ホットケーキの例で言えば【手順】の中身は「混ぜる」→「焼く」の流れで説明する。

 「箱」と「流れ」をはっきりさせると”どこまで説明すればいいのか”がわかるんです。

 またホットケーキの例で考えますね(笑)

 「レモン汁を入れると膨らみやすい」「ブツブツしてきたらひっくり返す」というのは説明するかしないか。

 答えは「レモン汁を入れると膨らみやすい」は説明しない、「ブツブツしてきたらひっくり返す」は説明する、です。

 判断基準は「箱」と「流れ」。ただの【ホットケーキの作り方】なら「レモン汁を入れると膨らみやすい」はおまけ情報なのでいらない。(※【ふわふわホットケーキの作り方】なら必要な情報なので材料にも手順にも加える)「ブツブツしてきたらひっくり返す」は生地を流し入れる→ひっくり返すという流れを起こすためにいる。


 これは練習が必要です。①ではっきりさせた説明の背骨だけを順番に話していくこと。一回に全部説明する必要はないんです。「ふわふわさせたかったらどうすればいいの?」と聞かれたらはじめて「レモン汁を入れると─」って話し出せばいいだけですから。

 

 

③説明中の相手のリアクションで自分のペースが乱される

 これは、緊張してしまうとか、説明しても相手が分かっていないっぽいとか、そういう課題。

 この二つって原因が全く別の課題なんですよ。順番に行きますね。

 まず、緊張してしまうのは、相手と向き合ってしまうからじゃないでしょうか。説明というのは自分が知ってることを知らない相手に話すことじゃないですか。内容に関しては自分がちょっと優位なんです。なので道案内だと思ってほしいです。説明しながら一緒に理解していく気持ちで。こっちに一緒に行きましょう、ここで曲がりましょう、って。

 急に精神的な話になってしまったのですが、そのスタンスで練習すると過度な緊張がないのでおすすめです(経験談)。

 あと、説明は一回で全部うまく伝わらないことが多いです。説明は何回してもいいし足りない情報は後から付け足していいんだと認識しているだけでも焦りは減ります。

 

 次に、説明しても相手が分かっていないっぽいというのは、相手の理解度の想定でミスしているようです。説明の整理に戻れ!というサインです。

 説明は、相手が”どこまでわかっているか””どこからわかっていないか”がスタートです(終盤で言うんかい)。これが説明の一番初めにすること、相手の理解度を把握することです。

 ホットケーキの作り方で、フライパンがどれかわからない人が相手なら①で説明の背骨を増やして②で【使う道具】の箱を増やすでしょう。当然、ホットケーキミックスを入れたら最初はゆっくり粉が飛ばないように混ぜるとか注意事項も増えます。

 説明の箱ごとに「ここまでで心配なところあった?」と確認するのが大事です。道案内で後ろをついてきてるか確認するのと一緒です。

※「わからないところ」よりも「難しいところ」「気になるところ」「心配なところ」といった表現の方が説明されている側は言いだしやすいです。

 


 以上、長々と説明してきました(笑)

 ざっくりまとめると、

⓪相手の理解度を把握して

①説明は必要最低限

②箱と流れを意識して

③一緒に理解していく気持ちで

でした。